お家の相談をお受けする時、『これってどれくらいの耐久年数がありますか?』といった質問をされることが多々あります。
今回はそんな家の寿命についていくつかの視点からお伝えさせて頂きます。
まず、実際に取り壊し、建替をされている建物の築年数から導き出すと木造住宅は約30年、鉄骨住宅で30年~50年、鉄筋コンクリート造では40~90年が平均寿命となります。
ただ、実際には木造でももっと築年数の古い家もたくさんあります。家の寿命は一括りしてしまうにはとても複雑です。
家はそれぞれ役割をもつ複数の部位によって出来ている為、いくつかの分類が必要です。
ここでは以下の5点に分けてみたいと思います。
①外装
②家の躯体
③断熱性能
④内装仕上げ
⑤住宅設備機器
外装
外壁や屋根など、雨や風や日差しを防ぐ家全体の耐久性において重要な役割を果たします。
20年~30年が一つの目安になりますが、寿命をより長く発揮する為に塗装で仕上げている物については10年~15年ごとのメンテナンスが必要になります。
一部、和瓦やタイルなど割れないかぎり50年~100年以上長持ちする物もあります。
注意点として外装は地震や紫外線の影響を受けやすく全体の寿命以前に部分的な修繕が発生する可能性が高いという事です。
外装のメンテナンスを怠ると外装そのものや家全体の寿命を縮める原因に直結します。
家の躯体
家の骨組みの事で木造や鉄骨、鉄筋コンクリートなど種類がいくつかあります。家全体の耐久性において最も重要な部分です。
木造住宅は30年~80年、鉄骨造は30年~70年、コンクリート造では50年~90年といわれています。
元の仕上がり具合によって寿命が決まり、本質的な家の寿命と呼べると考えます。
特に木造住宅などは古い建物より近年の建物の方が質が良く寿命も長いですが、古い木造住宅でも耐震改修などを行う事で寿命を延ばす方法もあります。
断熱性能
窓サッシや断熱材など家の快適性において重要な部分です。
窓サッシはガラスが割れたりすると取り換える事も可能で、断熱材は隠ぺいされている部分ですので劣化もしにくい部分です。
特別な外的要因が無いかぎり寿命とよべる物はありませんが、湿気の影響や熱の影響で性能が低下してしまう場合があります。
窓や断熱材共に断熱改修の工事をする事で性能の向上と更新が可能です。
内装仕上げ
天井、壁や床の仕上げとその下地の事で室内において目に見える部分です。快適性や生活の質に影響があります。
個々の生活により劣化状況が大きく変わりますが15年~30年が目安といわれています。
また、好みや流行の変化、生活スタイルの変化にともなって寿命以前に内装のリフォームをされることも多いです。
住宅設備機器
システムキッチンやユニットバス、トイレ等の水廻り製品や照明器具、給湯器の事で家の使い勝手や生活の質を左右する部分です。
基本的に全て取替が可能な部分であり、製品としての設計対応年数は10年といわれています。
実際には20年~30年は問題なく使用できることが多く、修理が不可能な故障を迎えた時が寿命です。
使用感が目に見えやすく、内装仕上げと並び寿命以前に取替をされることの多い部分でもあります。
水廻りにおいては家内外の隠された部分の配管の劣化も考慮が必要で、30年もたつと配管自体からの漏水の発生も考えられます。
家の寿命は延ばせる
先に説明した様に家にはいくつかの役割をもった部位がありそれぞれ目的と寿命が異なります。
住みながらきちんとメンテナンスを行い、傷まないよう意識することが寿命を延ばす秘訣です。
ご自身でも出来る一番簡単な事は日々の掃除です。家の各部の美観を保つと共に色々な所に目を配る事になる為、異常の発見を見つけやすくなります。
定期的な点検も必須です。特に外部や水廻りの定期的な点検を行う事で、何か異常が見つかった場合でも早期に対処する事ができ、損害を最小限にすることが可能です。
ご自身でも外壁のひび割れや目地シーリングの劣化や窓周囲の異常などに注目してみるとよいでしょう。
住宅設備は配管などは年数と共に劣化するものだと認識しておくことも重要です。
適切な交換やリフォーム、リノベーションを行うことで、100年住み続けることも不可能ではありません。
もし何か異常なことがあれば家の専門家に相談して点検とメンテナンスを依頼する事をおすすめします。
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