リフォーム・リノベーションをする際に選ぶのがとても楽しく、同時に大きく悩ませる事になるのが壁の仕上げです。
インテリアの印象を大きく左右する壁選びはとても重要。
ビニルクロスを中心に様々な選択肢があり、何がいいのかわからない！そんな方に向けて壁の仕上材の選び方やそれぞれの特徴をお伝えさせて頂きます。
1.こんなにある壁の仕上げの種類
2.用途で選ぶ壁の仕上げ
3.壁の仕上材で変わる印象
4.壁の仕上げ選びの注意点
5.まとめ
こんなにある壁の仕上げの種類
現代建築において使われる壁の仕上材は多岐にわたります。
ここでは一般的な住宅の壁の仕上げとして使われる仕上材の種類をご紹介します。
壁紙・・・・・耐久性★★★ コスト★★★★★ デザイン★★
一般的なものはビニルクロスで、一部珪藻土吹付クロスなど特殊なものもある。
傷の補修や貼替のメンテナンスも比較的容易。
塗り壁・・・・耐久性★★★ コスト★★ デザイン★★★
左官塗り仕上げの壁。じゅらくに漆喰や珪藻土、和風から洋風様々な種類がある
傷が付きやすく部分的な補修は難しい。
塗装壁・・・・耐久性★★★ コスト★★ デザイン★★★
ローラー塗りで仕上げる壁でフラットな印象。
部分的な塗り直しも可能。
タイル貼り・・耐久性★★★★★ コスト★ デザイン★★★★
タイル以外にも石や煉瓦を貼ることも。
表面の固さと耐熱、耐水性に優れる。
板貼り・・・・耐久性★★★★ コスト★★★ デザイン★★★★
板状の木材や合板パネルを貼る壁。
ログハウス風〜モダンデザインまで幅広く対応。
パネル貼り・・耐久性★★★★★ コスト★★★ デザイン★★★
メラミンパネルや金属パネルなど表面汚れに強い仕上材
汚れやすい水廻りでの使い勝手ではピカイチ。
用途で選ぶ壁の仕上げ
先に挙げた壁の仕上材ですが家の中でも場所や用途によって向き不向きがあります。
まず最もオールマイティーで基本となるのはビニルクロスです。
デザインの多さ、コストの安さ、メンテナンス性を考えると敵う仕上材がありません。
火を使うキッチン周辺、特にコンロ近くでは耐火や耐油を考慮してタイルやパネル貼りなどを選びましょう。
洗面など多湿な水廻りでは調湿効果の期待できる塗り壁や板貼りの他、珪藻土が原料のタイルであるエコカラットもおすすめです。
ただし、塗り壁は汚れの付着には弱くトイレなど汚れが飛びやすい箇所には不向きです。
壁の仕上材で変わる印象
壁の色合いによってインテリアの印象が変わる事は想像しやすいかと思います。
加えて、仕上材の種類によっても感じる印象が変わる事もしっかりとした考慮が必要です。
一部例外もありますが総じて塗り壁や板貼りなどは温かみのある優しい印象・素朴なイメージを感じやすく、対象としてタイルや石などは冷たい印象・重厚感・高級感を印象付けやすいです。
面白い事に同じ白色の壁でも素材感が異なると印象が変わります。
白い板貼りの壁は柔らかい印象、クラフト感を感じます。白い塗り壁も柔らかい印象、優しい印象は同じく受けますがナチュラルな印象となり、板貼りとは少し異なります。一方で白いタイル貼りの壁はクールな印象、クリーンな印象を受けるはずです。
もちろん他の素材との組み合わせや、デザインの違いによっても印象は異なりますが素材や質感が印象を左右する大きな要素であることは覚えておきましょう。
壁の仕上げ選びの注意点
壁の仕上げを選ぶ時にいくつかの注意点があります。
まず１つ目は明るさです。
多くが小さなサンプルを基に色などを選んでいく事になりますが、実際の壁となって仕上がるとサンプルの色より少し明るく感じる事が多いです。面積対比といい、広い面積になった時には明るめの色はより明るく、暗い色はより暗い印象を与える効果があります。
次に素材の特性です。
例えば塗り壁は傷が付きやすく吸水性のある仕上材が多いです。廊下の壁など服や荷物が擦れるヶ所に塗り壁を選ぶ時は傷や汚れが付きやすい点、考慮が必要です。
板貼り仕上材も天然木で着色のないものは経年変化で色が焼けてきます。これをエイジングとして楽しめる方もいればそうでない方もいるでしょう。
どこに使うのが良い悪いではなく、それぞれの素材の特性を正しく理解しておくことが大切です。
最後に一番多く選ばれる壁紙を選ぶ時の注意です。
沢山の色やデザイン、木調やタイル調など他素材に似せた壁紙など選択肢の自由度が非常に高い壁紙ですがいくつか注意点があります。
①他素材に似せた壁紙は注意
前提として本物には質感で負ける事を理解しましょう。近くに似たような本物の素材がある時は組合
②表面がデリケートな壁紙は注意
サンプルの表面を軽く爪などでこすってみてわかりやすく傷が付いたり色が剥げたようになってしまう壁紙は注意です。どうしても選ぶ場合は物が当たったり擦れたりする心配のない箇所に選ぶようにしましょう。
③薄い壁紙は注意
表面の凹凸感もなく壁紙自体が薄いものは下地の不陸を影響を受けやすく、地震などで家が揺れた際に表面までクラック入りやすいです。ワンポイントなどで選ぶのは良いかもしれませんが全体的な壁紙として選ぶと後悔します。
インテリアコーディネーターに任せていても上記の注意点など何も考えずデザインだけで提案する人達も多いので特に気を付けて下さい。
まとめ
インテリアの印象を左右する仕上げの種類や選び方、選ぶ際の注意点についてご理解頂けましたでしょうか？
お気に入りの空間を完成して頂く為におさえておくべきポイントをふまえて楽しんでインテリアを選んで頂ければと思います。
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